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恋の古典和歌、女子大生が超訳 京都、100首集め冊子に

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和歌の「超訳」の制作ノートや原画を紹介する展示



京都ノートルダム女子大(京都市左京区)で古典を学ぶ学生が、恋をうたった和歌100首を集め、現代的な表現の意訳「超訳」をつけた冊子「コイノウタ」を作成した。意訳過程が分かる制作ノートなどを今月末まで学内図書館で展示、冊子も館内閲覧できる。

 人間文化学部4年生の信太(しんた)ひかりさん(22)。高校生の時から和歌に関心があったものの、同世代の大半は古典に苦手意識を抱いているのが気になっていたといい、若者も親しみやすい恋愛をテーマに現代語訳を試みた。

 収録作の一つは、筑波嶺の峰より落つるみなの河恋ぞつもりて淵となりぬる(陽成院 後撰和歌集)。一般的には<筑波山の峰から流れる男女川(みなのがわ)の浅い流れがやがて深い淵となるように、私の恋もしだいに積もり、今では淵のように深くなってしまった>といった意味で訳される、信太さんは「筑波山」といった表現をあえて省き、<最初は好きとかじゃなかったんだ。でも…君への想いが募り募って、今となっては、君が好きで好きでたまらない>と訳した。

 「古典文学の魅力をもっと身近に感じてほしかった」と信太さん。万葉集や古今和歌集などから選んだ和歌自体も分かりやすく、言葉の響きの美しいものを基準にしたという。

 イラストもすべて信太さんが描いた。和歌の雰囲気を大事にしつつ現代の若者の流行を捉えていて、「和歌の入門書として親しんでもらえれば」と話している。

 閲覧は平日の午前9時~午後5時。


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