芸舞妓の接待で茶を楽しむ参拝者
梅をこよなく愛した菅原道真の遺徳をしのぶ「梅花祭」が25日、京都市上京区の北野天満宮で催された。1年でこの日だけの神事や上七軒の芸舞妓がもてなす野点(のだて)があり、大勢の参拝者がほころび始めた梅をめでながら抹茶を味わった。
梅花祭は、道真の命日(2月25日)に合わせて毎年催されている。
本殿では、菜の花を冠に挿した神職たちが約900年続くとされる神事を行い、「梅花御供(ばいかのごくう)」と呼ばれる蒸した米を盛った「大飯(おおばん)」と「小飯(こばん)」、筒状にした紙に紅白の梅の枝を立てた「紙立(こうだて)」を神前に供えた。
野点が催された「船出の庭」では、参拝者たちは行列をつくり、あでやかで笑顔の芸舞妓たちのもてなしを受けた。長女と訪れた甲賀市の藤井瑠芽子さん(77)は「毎年来ている。今年は天気が良く、きれいどころもすてき。ほっこりしました」と楽しんでいた。