京都府宇治市宇治の市源氏物語ミュージアムで、安土桃山時代に活躍した絵師土佐光吉の「源氏物語図屏風(びょうぶ)」(米メトロポリタン美術館所蔵)のデジタル高精細複製品が展示されている。ミュージアムは「平安時代のきらびやかな王朝美を多くの人に楽しんでほしい」と来館を呼び掛けている。
複製品は、NPO法人・京都文化協会やキヤノンが制作し、平等院(同市宇治)に寄贈。平等院が「多くの市民に鑑賞してほしい」とミュージアムに貸し出した。
縦約1・6メートル、横約3・5メートルで一対となっており、左隻は「関屋(せきや)」、右隻は「行幸(みゆき)」「浮舟(うきふね)」の場面が描かれる。複製品は、屏風をデジタルカメラで撮影して和紙に原寸大で印刷、伝統工芸士が金箔(きんぱく)を張り付けて仕上げられている。
右左隻のうち一つを展示し、入れ替える。展示する図書室への入室は無料。月曜休館(祝日の場合はその翌日)。10月16日まで。