法衣姿でオリジナル曲の練習に望む「ぽくぽくすまいる」のメンバー(京都市中京区のスタジオ)
京都市東山区の知恩院(浄土宗総本山)に勤める僧侶と職員がバンドを結成し、「春のライトアップ」期間中の17、18日の夜に演奏する。浄土信仰をテーマにしたオリジナル曲も披露し、念仏の教えをなじみのない人にも分かりやすく伝える。
バンドは「ぽくぽくすまいる」。観光客や若年世代にも教えに親しみを持ってもらおうと、知恩院の僧侶池口龍法さん(37)が、同僚3人にバンド結成を提案した。バンド名は境内に響く木魚の音をイメージし付けた。
メンバーは佛教大軽音楽部や京都産業大在学時にバンド経験のある知恩院の僧侶、職員の男女3人からなる。当日は法衣姿で、池口さん作詞、作曲のオリジナル曲を披露するほか浄土宗宗歌「月かげ」やヒット曲「明日があるさ」などを歌う。
現在3人は、市内のスタジオなどで練習を重ねている。池口さんは「バンドを通じて浄土信仰や念仏に興味を持ってもらいたい」と期待する。
知恩院の春のライトアップは9日から18日まで。庭園「友禅苑」や三門(国宝)を照らすほか、毎晩阿弥陀堂で法話を実施する。バンド演奏は三門下で両日とも午後6時40分と7時半から。9~11と16日の同時間帯には、僧侶が雅楽や津軽三味線を演奏する。