3週間の稽古の成果を披露する外国人
第一線で活躍する狂言師や能楽師から稽古を受けた外国人による古典芸能の発表会が13日、京都市中京区の大江能楽堂で開かれた。参加者は真剣な面持ちで舞台に立ち、独特の発声や美しい所作で演目を披露し、訪れた市民ら約180人を楽しませた。
外国人が伝統芸能を体験する京都芸術センター(中京区)のトラディショナル・シアター・トレーニングの一環で、今年は14カ国の18人が参加した。受講者は、能、狂言、日本舞踊の3コースに分かれ、観世流能楽師の片山伸吾さんら各界のプロから約3週間の本格的な稽古を受けた。
この日、狂言の舞台では、装束に身を包んだ参加者が代表的な演目「しびり」などを披露。ユーモラスな物語を抑揚のある発声と息の合った動きで演じ、会場の笑いを誘っていた。
イタリアから参加し、能を披露した俳優のジャコポ・ヴェロネーゼさん(35)は「稽古はつらかったが、本番では成果が出せた。自国に帰って日本の古典芸能を多くの人に広めたい」と話していた。