締結式に臨む台鉄の鹿潔身局長(右から2人目)としなの鉄道の玉木淳社長(左から2人目)
(彰化 27日 中央社)台湾鉄路管理局(台鉄)は26日、しなの鉄道(長野県)と友好協定を締結した。双方とも「田中」と名が付く駅を有していることから、両駅の姉妹駅協定も結ばれた。この日、台鉄の田中駅(彰化県)で締結式が行われ、台鉄の鹿潔身局長やしなの鉄道の玉木淳社長らが出席。台鉄は、協定を通じて交流を深め、双方の観光促進につなげたいとしている。
今後は、両鉄道間で企画乗車券の相互無償交換を実施するほか、しなの鉄道では田中駅への提携記念駅名標の設置や塗装を台鉄風に変更した車両の運行などが予定されている。しなの鉄道によれば、昨年12月に同社が台鉄を訪問した際に田中駅の姉妹駅協定締結を提案しており、調整を進める中で組織間の友好協定も結ぶに至ったという。
2017年の長野県の外国人延べ宿泊者数では、台湾人が全体の約3割を占め、地域別で最多となった。玉木社長によれば、春節(旧正月)期間には多くの台湾人観光客がしなの鉄道を利用したという。
台鉄の田中駅は日本統治時代の1905(明治38)年に開業。2017年には台湾最長のローカル線、集集線の一部列車の始発駅となった。
台鉄は近年、日本の鉄道との交流を積極的に進めている。日本の同名の駅と姉妹駅協定を結ぶのは▽松山駅(台北市)とJR四国の松山駅(愛媛県)▽亀山駅(宜蘭県)と山陽電車の亀山駅(兵庫県)▽関山駅(台東県)とえちごトキめき鉄道の関山駅(新潟県)―に続き4駅目。