プロジェクションマッピングの映像で彩られた阿弥陀如来坐像(京都市右京区・西寿寺)
カラフルな映像を建物などに投影する「プロジェクションマッピング」を活用した法要を京都市右京区鳴滝の西寿寺が導入して話題を呼んでいる。10日には新たな映像作品を参列者に初披露し、極楽浄土の世界を色鮮やかな映像で表現した。
最新の映像技術を用いた法要は、同寺の村井定心住職(61)が考えて昨年から始めた。仏教世界や極楽浄土のイメージを映像作家に伝えて作品化し、阿弥陀(あみだ)如来坐像(ざぞう)を安置した本堂で光と音と声明による法要を営む。「極楽ツアー」をテーマにした第2弾では浄土の世界をイメージして35分の映像に仕上げた。
新作の披露法要には約30人が参列した。同寺で収録した水琴窟の音や鳥の声が流れる中、阿弥陀像に後光が差し、蓮の花が開いてきて、チョウチョウや天女が華麗に舞う。堂内に投影されたあでやかな映像が、高らかな僧侶の声明と相まって荘厳な浄土の世界を作りだしていた。
村井住職は「これからの法要は聞くだけでなく、見ても楽しめないといけない。プロジェクションマッピングによる法要を主体にしていきたい」と話している。