一部の大学教授らで構成される台湾教授協会は15日、政府に対して台湾の歴史に向き合い、第2次世界大戦の終結を記念した平和公園の整備を呼びかけた。戦没者を追悼するため、慰霊碑の設置を提案している。
同協会はこの日開いた記者会見で、「中華民国政府は昨年、抗日戦争勝利70周年を祝ったが、それは台湾人の歴史的記憶ではない」と強調。日本統治時代の台湾人は徴兵され、連合軍による爆撃を受け、戦後には審判を受けたほか、国民党政権下では台湾の主体性が失われたとした。
また、先の大戦では台湾人約5万人が亡くなったとされながらも、これまでに慰霊碑などが設置されていないと指摘。平和公園の必要性を主張した。
記者会見には野党・時代力量の林昶佐立法委員(国会議員)も出席。「台湾化、民主化された今、台湾に必要なのは忘れられた記憶を取り戻すこと」と熱弁をふるった。
同協会の許文堂秘書長は、長きに渡って中華民国政府は台湾の1945年以前の歴史に目を背けてきたとし、和解したいと述べた。