台湾の刑事局は5月5日、香港から輸入された貨物の中から109丁の銃器と一万発以上の銃弾を発見したと発表した。貨物の受取人らは現在拘束され、主犯はまだ明らかになっていない。銃弾のブラックマーケットでの推定価格は合計1.5億円と見積もられている。台湾紙「蘋果日報」等が報じた。
刑事局副局長廖宗山氏によると、基隆税関は4月29日に貨物検査を行っていた際、香港から輸入された貨物の中に大量の銃器と弾薬が隠されていたことを発見し、警察に通報した。4日午後、銃器が入った貨物は税関を通過し、新北市の倉庫に移動されたことが判明、9時頃に警官隊が突入し、現場を制圧した。警察の調べによると、109丁の銃器の内訳として、拳銃102丁、ライフル銃5丁、サブマシンガン1丁、散弾銃1丁が含まれる。
刑事局によると、本件の銃器は発見されて時にはすでに実弾が装てんされ、マガジンにも実弾が入っていた。主犯が銃器を受け取るとき、共犯者を殺害し口封じするためにしたのではないかと警察は考えている。
警察は現場にいた男6人を逮捕した。陳という容疑者は警察の調べに対し、金銭的に困窮したためインターネットを通して本件の貨物の受取りに応募しただけであり、貨物の中身は知らされていなかったと供述した。残りの5人も貨物の運搬を手伝っただけだと話した。押収された109丁の銃器のうち82丁は使用された跡があり、東南アジアから輸出された中古品の可能性がある。
報道によると、密輸された銃器は今年末に行われる直轄市統一選挙の妨害のために使用される疑いがあり、台湾政府高層部は神経を尖らせている。