ビワイチ用に滋賀県が企業に委託して開発したサイクリングアプリの画面
(大津市・県庁)
滋賀県は、琵琶湖を自転車で周遊する「ビワイチ」のコースを案内するスマートフォン向けアプリの無償提供を、ナビゲーションサイト運営会社と始めた。県内の飲食店や観光名所の情報を表示し、県は「自転車で走るだけでなく、店に立ち寄ってほしい」と観光消費につなげたい考えだ。
アプリ名は「ビワイチサイクリングナビ」。県が昨年度、ナビタイムジャパン(東京都)に3200万円で委託して開発した。県によると、県全域を対象にした自転車専用アプリは全国初という。
琵琶湖1周や内陸部の観光スポットを巡るルートを音声と画面表示で案内し、行きたい場所を組み合わせて自由に周遊プランを立てられる。走行距離や消費カロリー、高低差も表示。飲食店や道の駅、コンビニなど約3600カ所を周辺検索でき、発信機を埋め込んだ湖岸の道路を走ると自動で近くの店舗情報が出る仕組みにした。
県は来年3月までに1万件のダウンロードを目標にしており、今夏には湖岸に設置したカメラが走行中の姿を撮影する機能を追加する予定。外国人観光客向けに英語や中国語にも対応している。
琵琶湖岸には飲食店などが少なく、ビワイチ客の経済効果を高めることが課題になっている。県ビワイチ推進室は「アプリで滋賀の魅力を発信したい」としている。