故佐藤太清氏が描いた日本画の大作やスケッチが並ぶ会場
(福知山市岡ノ・市佐藤太清記念美術館)
京都府福知山市出身の日本画家・佐藤太清氏(1913~2004年)の生誕105年を記念した展覧会が、同市岡ノの市佐藤太清記念美術館で開かれている。草花を叙情的に描いた作品約90点が展示され、観客の目を楽しませている。
太清氏は幼少期、故郷の自然と触れ合う中で絵画の道を志し、1931年に上京。写実性と豊かな色彩が特徴の独自画法「花鳥風景画」を確立し、92年に文化勲章を受章した。
会場には、けなげに咲く花を精緻に描いた「朝顔」や、故郷の冬を重ね合わせた「雪つばき」など、昭和初期から平成にかけての日本画が並んでいる。初公開のスケッチ作品も多数展示され、鉛筆描きの素描から大作へと仕上げていく過程が見て取れる。
板井三紀さん(66)=金沢市=は「白雪に映える赤ツバキなど、色づかいに心ひかれる」と話した。
6月10日まで。午前9時~午後5時。火曜休館。入館料が必要。問い合わせは同館0773(23)2316。