唐橋の下をくぐり、瀬田川を進む船幸祭
大津三大祭りの一つ、建部大社(大津市神領1丁目)の船幸祭(せんこうさい)は17日、本祭りを迎え、神輿(みこし)が瀬田川を船で進む「船渡御(とぎょ)」が営まれた。夕闇をゆく勇壮な渡御を見ようと瀬田の唐橋近辺には人だかりができ、打ち上げ花火が彩りを添えた。
午後5時、大神輿1基と子どもや女性が担ぐ神輿4基が同大社を出発。今年は地元の瀬田中の生徒も担ぎ手に加わり、威勢の良いかけ声を市中に響かせ、唐橋の東詰で御座(ござ)船に乗せた。
きらびやかな電飾を施した船団はにぎにぎしく岸を離れ、唐橋をくぐって約4キロ下流にある御旅所で厳かに神事を済ませた。川岸のかがり火に出迎えられて帰還すると、約1200発の花火が打ち上がり、祭りの熱気は最高潮に達した。
船幸祭は祭神の日本武尊(やまとたけるのみこと)が船団を従え東征した故事にちなむ。瀬田川を海路に見立てる形で1915年に再興された。