南部・台南市の永康駅構内に展示されている「台湾案内図絵」(1942年作成)
(台南 17日 中央社)台湾鉄道の永康駅(台南市)構内に、鉄道をテーマにした古地図が展示されている。いずれも同駅を最寄り駅とする国立台湾歴史博物館(同)の収蔵品。同館の王長華館長は、鉄道は台湾の人々の生活と切り離すことができないとした上で、同駅のために地図4枚を厳選したほか、テーマ看板も設置したと説明。電車の待ち時間に博物館を参観した気分になれるとアピールした。
王館長によると、4枚の中には、台湾総督府殖産局「台湾糖業図」(1934年)、観光用の「台湾案内図絵」(1942年)など、日本統治時代作成のものも含まれる。産業、観光などと鉄道との関わりから、これまでの台湾の土地の変化をたどり、生活の片鱗をうかがうことができるという。一方、テーマ看板では、台湾が描かれた16~19世紀の世界地図を集め、最新の測量技術を用いた現代の地図との見比べが楽しめる。