WHO年次総会の会場
(ジュネーブ 19日 中央社)世界保健機関(WHO)の年次総会(WHA)が21日、ジュネーブで開幕する。台湾は昨年に引き続き、今年もWHAに招請されなかった。だが、台湾を応援する声も少なくない。外交部(外務省)によると、中華民国と外交関係を持つ16カ国が「台湾をWHAにオブザーバーとして招請すること」を議題として取り上げるようWHO事務局に提案している。また、台湾に友好的な国も、総会での発言で台湾支持の立場を表明するという。
陳時中衛生福利部長(衛生相)も21日、総会が始まる前に国際記者会見を開き、WHAは専門の場であるべきで、台湾の参加への政治介入があってはならないと世界に訴える。会期中には複数国との会談も予定。より実務的な協力関係の構築を目指すもので、昨年の59回を上回ることが目標。現在、米国のアレックス・アザー保健福祉長官との二者会談に向け、調整が進められているという。
一方で、台湾の市民団体と医療界は19日から展示会を開催し、医療分野での台湾の実績と貢献を紹介する。
台湾は2009年から8年連続でWHAへのオブザーバー参加を続けてきたが、中国大陸の圧力により、昨年から招請状が届かなくなっている。