世界保健機関(WHO)年次総会の会場
(台北 24日 中央社)スイス・ジュネーブで開かれている世界保健機関(WHO)年次総会で台湾の参加を支持する声が続々と上がっている。外交部(外務省)によれば、台湾を直接的または間接的に支持する発言を行った国は23日までに23カ国に達し、昨年の18カ国を上回った。同部は、各国の声はインターネットのライブ配信を通じて世界に届けられたとし、これらの国々に感謝を示した。また、中国大陸の代表が総会で、「台湾はWHOから伝染病などに関する情報をスムーズに得ている」などの事実に反する発言を行ったとし、中国大陸に厳重に抗議した。
同部によれば、台湾を支持する発言を行ったのは、中華民国(台湾)と外交関係を有する17カ国と、日本や米国など台湾と近い理念を持つ6カ国で、22日からさらに7カ国増えた。これらのほかに、キリスト教カトリックの修道会「マルタ騎士団」が総会の本会議などで台湾との医療連携計画について言及した。
中国大陸の代表は23日までに総会の場で、台湾は過去5年間、「WHOと関連するほとんど全ての技術会議に人員を派遣し、参加している」と発言し、台湾が総会に参加しないことで世界の保健システムに穴があくというのは筋が通らないなどと主張した。
同部はこれについて、台湾は2009年から2017年まで、WHO関連の技術会議154回に参加申請をしたが、承認されたのはわずか46回だけだと否定。中国大陸は崇高な国際医療に関する会議の場で公然と世界を欺く発言をしたと非難した。
台湾は2009年から2016年までWHO総会にオブザーバー参加を続けていたが、昨年は中国大陸の圧力により出席がかなわず、今年も招請されなかった。