富岡鉄斎ら画家の「筆ぐせ」に着目した作品が並ぶ会場
(26日午前10時45分、京都市左京区・泉屋博古館)
幕末から昭和にかけての近代日本画が、画家の暮らした地域で表現が異なる点に着目した展覧会「絵描きの筆ぐせ、腕くらべ」が26日、京都市左京区の泉屋博古館で始まった。絵の具や墨の使い方、筆さばきなど、絵師の個性が来場者の目を楽しませている。
同館と京都新聞の主催。住友家が収集し、大阪、京都、東京の邸宅で飾られた日本画コレクションの中から、個性の追求が始まった時代の画家たちの作品を紹介しようと企画した。
会場では3都市別に分けて展示されている。伝統的な技法が好まれ、濃厚で鮮明な彩色が印象的な大阪、大胆な筆遣いの富岡鉄斎など現代的で抽象的な表現を受け入れる京都、モノトーンを好み、個性を主張しない東京の画家たちの作品26点が見比べられる。
7月8日までの午前10時~午後5時。月曜休館。入館料が必要。6月9、30日午後2時から日本画家によるゲストトークがある。申し込み不要。問い合わせは同館075(771)6411。
(京都新聞)