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「脱北者」ならぬ「脱台者」 英BBCの造語が波紋

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「脱北者」ならぬ「脱台者」 英BBCの造語が波紋


代表的な「脱台者」とされる盧麗安氏 

(台北 2日 中央社)英BBCの中国語版サイトが「脱北者」をもじって、就学や就職のため中国大陸に渡った台湾人を意味する「脱台者」という新しい言葉を作り出し、5月28日付の記事に使った。これを受け、台湾の対中国大陸政策を主管する行政院(内閣)大陸委員会の邱垂正副主任委員が同月31日の定例記者会見で「台湾に合わない言葉」だと反発した。

報道では、BBCが「脱台者」という造語の意味を説明した上で、代表的な脱台者として昨年の中国共産党大会に「台湾省代表」として初めて参加した、南部・高雄出身の盧麗安氏らを挙げた。また、中国大陸が今年2月末、台湾からの就学・就職促進などを目的とした大規模の優遇措置を発表したこともあり、今後は脱台者が増えていく可能性を指摘した。

これに対し、大陸委の邱副主任委員は、居住移転の自由や基本的人権は、政府が核心的価値としてその保障に力を入れてきたとしつつも、脱台者は台湾に合わない言葉だと強調。選ぶ機会があるなら、中国大陸の人々を含め、誰も自ら進んで中国共産党独裁政権を選び、その国籍を取得しようとしないと信じていると述べた。

一方、盧氏は6月1日、上海で台湾メディアの取材に応じ、脱台者について「冷戦時代の思考が反映され、両岸(台湾と中国大陸)同胞を仲たがいさせる、非常によろしくない言葉」だとして、「メディアに使ってほしくない」と話した。

1968年生まれの盧氏は大学までを台湾で過ごしたが、1997年には外省人2世の夫と中国大陸に移住。昨年の共産党大会に参加した台湾省代表10人の中で、ただ一人の台湾生まれ、台湾育ち。

内政部(内務省)の統計によると、中国大陸籍を取得したことで中華民国(台湾)籍を喪失した台湾人は盧氏を含め、2004年から2017年までで567人を数える。


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