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台湾東部に中国艦艇2隻接近 「特異な航路」防空識別圏内を通過か

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台湾東部に中国艦艇2隻接近 「特異な航路」防空識別圏内を通過か


中国海軍の艦艇2隻が台湾本島東沖を南下した(イメージ写真) 

【産経新聞 台北6月27日=田中靖人】台湾の国防部(国防省に相当)は27日までに、中国海軍の艦艇2隻が台湾本島東沖を南下したと発表した。中国の海空軍による挑発が相次ぐ中、2隻は「特異な航路」(関係者)で台湾に接近しており、台湾側が警戒を強めている。

 国防部は22日、中国の駆逐艦とフリゲート艦計2隻が20~22日、台湾東側の「接続水域外の公海」を南下したと発表した。艦番号も異例の公表を行ったことで、2隻は蘭州級駆逐艦「済南」と江凱級フリゲート艦「黄岡」と判明した。

 2隻は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)に最も近い台湾北東沖の離島、彭佳嶼付近から南下し、台湾の防空識別圏(ADIZ)内を継続的に航行したとみられる。バシー海峡通過後に台湾海峡に進入し南部・高雄沖の離島、小琉球の沖合70~80カイリ(約130~150キロ)に接近。その後、南シナ海に向かった。

 2隻は与那国島の西方沖を通過したが、防衛省統合幕僚監部は動向を公表していない。中国海軍は26日、2隻は「台東海峡」を通過したと発表した。台湾東部に海峡は存在せず、艦艇の航行が合法だとアピールする狙いがあるとみられる。

 過去に中国艦艇が宮古海峡から南下する例はあったが、今回の航路は過去にほぼ例がないという。5月上旬にも別の2隻が同様の航路で台湾を「周回」し、最短約30カイリ(約56キロ)まで陸地に接近したとされるが、国防部は公表していない。

 今回の蘭州級は防空能力の高さから「中国版イージス」とも呼ばれ、台湾紙、旺報は27日、「台湾周回の水準が格上げされた」と伝えた。台湾東部は中国大陸沿岸に配置された地対空ミサイルの射程外だが、射程約120キロの対空ミサイル「海紅旗9」を搭載する蘭州級が進出したことで、関係者は「台湾空軍への影響は大きい」と指摘している。


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