人気の観光地として知られる嘉義県阿里山に、台湾で最も高い場所に位置する郵便局がある。標高2274メートル地点にある3階建ての阿里山郵便局は、一見すると宮殿のような豪華さで、訪れる人の注目を集めている。
同局は日本統治時代の1907(明治40)年に開局。ヒノキ作りだった局舎が火災で焼失する憂き目にもあったが、長年にわたって阿里山の通信を支えている。
現在の局舎は1985年に完成。2015年から行われた改修工事では、随所にサクラや雲海、神木、登山列車など同地の特色をふんだんに取り入れ、趣が増した。
遠隔地にありながらも、旅の記念にと手紙を送る中国大陸や日本からの登山客でにぎわう。過去には一日に数千件の郵便を取り扱うこともあった。
来年には開局110周年。同局はこれからも阿里山を訪れる人々の登山の安全を見守り続けていく。