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祇園祭の綾傘鉾、米デビューへ 京都の山鉾初の海外展示

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米国で初めて展示される綾傘鉾(7月17日、京都市下京区・四条通河原町交差点)



日本三大祭りの一つ、祇園祭の前祭(さきまつり)で巡行する綾傘鉾(京都市下京区綾小路通室町西入ル)が9月に米国オレゴン州のポートランド市で披露されることが、27日までに分かった。祇園祭の山や鉾の本体が海を渡って公開されるのは初めてで、現地の日本庭園で行われる京都文化の紹介イベントで展示される。長刀鉾(同区四条通烏丸東入ル)の囃子(はやし)方も参加して、「コンチキチン」の音色とともに、京都の伝統的な祭り文化を海外で発信する。

 ポートランドにある日本庭園は、ポートランド市と札幌市との姉妹都市提携記念事業で作られた。約2万2千平方メートルあり、日本の庭園文化の紹介とともに日米文化交流イベントを開いてきた。今年は「京都イヤー」と位置づけ、9月15、16日に長刀鉾の祇園囃子を披露し、海外搬送に適したサイズの綾傘鉾を招待して11月上旬まで本体を神面などとともに展示することになった。

 綾傘鉾は5人が現地へ出向く。解体した傘鉾をすでに米国へ空輸済みで、ポートランド日本庭園で組み立てて展示する。約20人の囃子方を送り込む長刀鉾は会場でお囃子を披露し、来場者に鉦(かね)や太鼓の演奏も体験してもらう。

 綾傘鉾保存会の寺田進理事長(69)は「小さな傘鉾ではあるが、米国でしっかりと京都の文化を伝えられるよう期待したい」と力を込める。長刀鉾による囃子の披露は2014年に米国ボストンで行ったのに続き、海外では2回目。囃子方の石和達也代表(66)は「祇園祭に興味を持ってもらう入り口として聞いてもらい、将来的に京都で見てもらいたい」と話している。


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