癒やし庭園建設での協力に関して契約を結ぶ津田主税氏(左1)、浅野房世・東京農業大学農学部教授(左2)と大安森林公園之友基金会の関係者
(台北 27日 中央社)台北市政府工務局は日本の専門家の協力を得て、園芸療法の概念を導入した台湾初の「癒やし庭園」を市内の大安森林公園に建設する。植物の力で、高齢者や障害者がリラックスできる空間づくりを目指す。来年夏に供用開始予定。
市民団体「大安森林公園之友基金会」と日本園芸療法学会代表理事を務める浅野房世・東京農業大学農学部教授らのチームが19日、癒やし庭園建設での協力に関して工務局で契約を結んだ。工務局公園路灯工程管理処は同基金会と連携し、日本側に積極的に働きかけを行っていた。
同管理処の黄立遠処長は、癒やし庭園の建設推進によって、あらゆる人の利用機会を確保するインクルーシブな都市公園づくりの考え方を台湾で広めると同時に、園芸療法の概念を取り入れることで、公園をより親しみやすく、利用しやすいレジャー空間にしたいと期待を寄せる。
浅野教授によれば、利用者調査のため、これまで大安森林公園を何度も訪れ、日中と夜間における利用状況などを細かく観察。癒やし庭園に必要な要素を分析したという。浅野教授は今回、研究成果と設計の構想を発表。今後は細部の設計に乗り出す。来年にはボランティアの募集や養成も実施するとしている。