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朝鮮半島の文化財収集に心血、思い伝える 京都・高麗美術館

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朝鮮半島の文化財収集に心血、思い伝える 京都・高麗美術館


開館30周年を記念し開催された特別展



開館30周年を迎えた京都市北区の高麗美術館で1日、特別展「鄭詔文(チョン・ジョムン)と高麗美術館」が始まった。創設者が日本で集めた故郷である朝鮮半島の文化財約80点が、分断された祖国の土を踏まないと決意していた生き様や望郷の思い、日本人との友情を伝えている。

 鄭さんは日本統治下の朝鮮半島に生まれ、6歳の時に一家で日本に渡った。古美術店で出合った朝鮮王朝時代の白磁のつぼに魅せられて祖国の文化財の収集に心血を注ぎ、季刊雑誌「日本のなかの朝鮮文化」を発行した。1989年に亡くなった。

 88年10月に美術館を開館させた。約1700点を所蔵している。南北統一への思いが強く、どちらにルーツや国籍がある人でも来館しやすいよう、朝鮮半島を統一した高麗王朝にちなんだ館名にした。歴史家の故林屋辰三郎京都大名誉教授、故上田正昭京大名誉教授も館長を務めた。

 会場には鄭さんが愛した17世紀後半の白磁のつぼをはじめ、多くの陶磁器が並ぶ。鮮やかな赤色を基調にした刺しゅうの屏風や意匠を凝らせたすずり、銅製の鏡なども来館者の目を引いている。

 12月11日まで。水曜休館。有料。中学生以下は無料。


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