台風21号の暴風で倒れた桜の木
(6日午前10時、八幡市・淀川河川公園背割堤地区)
桜の名所として全国に知られている京都府八幡市の淀川河川公園・背割堤地区の桜並木が、台風21号の暴風で多数倒れたことが6日、明らかになった。公園を管理する国土交通省淀川河川事務所(大阪府枚方市)が危険な木を除去する作業を進めており、並木の修復に向けて対応策を検討する。
背割堤地区は木津川、宇治川、桂川の三川合流地にあり、木津川と宇治川に挟まれた堤防約1・4キロに241本の桜がアーチを作るように連なる。
淀川河川事務所によると、4日に京都府などを襲った台風21号の暴風で、根元から抜けて倒れた木を15本、太い幹が裂けたり折れたりした木を12本確認した。他に200本以上の木に枝が折れるなどの被害があり、「健全な桜がないような状況」という。桜の木は1978年から植えられ始めたが、これほど多くの倒木は初めてという。
八幡市消防本部の計測で、4日の市内の最大瞬間風速は49・2メートルだった。
背割堤地区は、桜のシーズンに毎年40万人が訪れる全国有数の人気花見スポット。同事務所は公園を4日から閉鎖しており、「危険なので中には入らないようにしてほしい」としている。