北陸新幹線の敦賀-大阪間延伸で、国がルート調査の検討対象としている3案について、滋賀県が建設費や費用対効果を独自にまとめ「米原ルートの建設費が最も安く、費用対効果は最大」との試算を公表したことに対し、舞鶴ルート実現を求める京都府や舞鶴市が、不快感を示している。(28面に関連記事)
京都府は、滋賀県が試算に使用したデータの提供を求め、府としても精査する方針で、京都府の山田啓二知事は京都新聞の取材に、「1県で試算をやると、お手盛りと思われる。残念だ」と述べた。
延伸を巡っては、滋賀県が求める米原ルート(敦賀-米原)、京都府と京都市が提案する舞鶴ルート(小浜-舞鶴-京都-新大阪)、JR西日本案(小浜-京都-新大阪)と、京都-大阪間のルートを加えた計5案あり、国は10月にも調査結果を示し、年内をめどにルートを絞り込む方針。選定の最終段階で、関係自治体間の駆け引きが激しさを増している。