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「流れ橋」増水に耐えた、橋改良「効果あり」 検証/京都

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上・改良後、下・改良前


京都府は3日、9月の台風16号に伴う増水の際に流失を免れた木津川の流れ橋(上津屋橋)について、橋を高くしたり、橋脚の間隔を広げたりする改良を施していなければ「流失していた可能性が高い」との検証結果をまとめた。近年相次いでいた流失にとりあえず歯止めはかけた格好で、今後はどれだけの水位に耐えられるかの検証を進めるという。

 府によると、流れ橋は長さ356・5メートル、幅3・3メートルの歩行者専用橋で、府道として1953年に架けられて以降、21回流失した。特に2011年からは4年連続で流れており、1回で半年ほどは通行止めになることから、府は「府道としての機能を果たせていない」として改良を決めた。

 流れ橋は橋げたと橋脚が固定されておらず、増水すると浮力が発生して橋げたが流れる仕組み。今年3月に完了した改良では、橋の高さを従来より75センチかさ上げして水に漬かりにくくしたほか、橋脚に流木など漂着物がひっかかって周辺水位が高まるのを抑えるため、橋脚の間隔を平均4・9メートルから9・1メートルに広げた。

 改良後初の「試練」となった9月の台風16号で流れ橋の最高水位(推定値)は16・523メートルに達し、橋げたの上面約10センチ下まで迫った。過去には今回の水位以下で少なくとも4回流れており、耐久性が高まったことが一定確認できたとしている。また、漂着物の量は前回流失した2014年8月当時の540立方メートルに比べ、5分の1程度の約100立方メートルにとどまった。

 府山城北土木事務所は「改良の効果は一定確認できた」とした上で、「流れ橋なので、今後も必ず流れないというわけではない。どれだけの増水に耐えられるか今後も検証していきたい」としている。





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