素焼きの皿を豪快に落とす壬生狂言の演目「炮烙割」
国の重要無形民俗文化財「壬生狂言」の秋の公演が8日、京都市中京区の壬生寺で始まった。参拝者の願いが込められた素焼きの皿約千枚を豪快に落とす「炮烙割(ほうらくわり)」などが演じられ、観客約400人が楽しんだ。
初番の炮烙割は、太鼓売りと炮烙売りが出店順を巡って争いを繰り広げる演目。最後の場面で、高さ3メートルの舞台の手すりに約1メートル積み上げられた炮烙が音をたてて一気に崩されると、大きな拍手が湧き起こった。
夫婦で訪れた鈴木桂子さん(64)=東京都=は「予想以上に本格的で、迫力があった」と話していた。
壬生狂言は鎌倉時代、円覚上人が仏の教えを分かりやすく解くために始めたと伝わり、「壬生さんのカンデンデン」の愛称で親しまれている。10日まで、午後1時から5時半。有料。