新調された「藤原為家の室」の袿(左)や、姉小路公知(中央)、中山忠能(右)の衣装
京都三大祭りの一つ時代祭(22日)を前に、今年新調された衣装が11日、京都市左京区の平安神宮でお披露目された。鎌倉時代の藤原為家の妻や幕末の公家の装束の一部などが新しくなり、行列に彩りを添える。
中世婦人列の「藤原為家の室」は「十六夜(いざよい)日記」の著者として知られる阿仏尼で、袿(うちき)が43年ぶりに新調された。黄緑色の地に黄色の格子柄で、ナデシコをあしらった丸い紋がついている。所領の訴訟のため、鎌倉に向かう姿を再現した。
維新志士列で、近衛忠熙(ただひろ)が身に着ける帯の一種「平緒」をはじめ、姉小路公知(きんとも)と中山忠能(ただやす)の外出着も一新した。
また、室町洛中風俗列の風流傘上部の造花など計216点が約540万円かけて新調された。
時代祭の行列は22日正午に上京区の京都御所を出発する。雨天の場合は翌日順延。