斎宮代を輿に乗せて進む行列
伊勢神宮へ向かう皇女の道中を再現した「斎宮行列」が16日、京都市右京区の嵯峨嵐山地域であった。秋晴れの下、平安装束をまとった約100人の一行が、大勢の人でにぎわう景勝地を練り歩いた。
斎宮は伊勢神宮に仕えた未婚の皇女。伊勢に向かう前にこもった潔斎所(けっさいじょ)が野宮(ののみや)神社(右京区)の近くにあったとされ、地元の斎宮行事保存会が1999年から行列を再現している。
行列は、十二単(ひとえ)に身を包んだ斎宮代の専門学校生、足立奈々紀さん(19)=同区=を輿(こし)に乗せ、野宮神社を正午に出発した。王朝絵巻さながらの華やかな衣装の高級女官らを連ね、天龍寺前や渡月橋など約3キロを巡行。到着点の大堰川(保津川)岸では、斎宮代が川に手を浸す御禊(みそぎ)の儀を行い、観光客らを魅了した。
京都新聞