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知恩寺9棟、重文指定へ 文化審が答申/京都

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知恩寺の御影堂



文化審議会(馬渕明子会長)は21日、京都市左京区の百万遍の名で知られる浄土宗大本山知恩寺の御影(みえい)堂、総門、鎮守堂など9棟を重要文化財に指定するよう松野博一文部科学相に答申した。

 知恩寺は1175年、宗祖法然が創立。移設を繰り返し、寛文年間(1661~72年)初期に現在地に移った。9棟は境内の荘重な雰囲気を形成し、近世浄土宗寺院の特徴を理解する上で歴史的価値が高いとして一括の指定がふさわしいとされた。

 御影堂(1756年建立)は間口29メートル、奥行25メートルの入母屋造りで、重厚な外観と広い内部空間を併せ持つ。釈迦(しゃか)堂や阿弥陀(あみだ)堂は禅宗寺院の仏堂の意匠と共通点が多く、中世京都の浄土宗寺院の特徴を色濃くとどめている。釈迦堂で見つかった棟札から、建仁寺流と呼ばれる京都の大工集団が建立や修繕に関わっていることが確認でき、地域性や流派性が顕著な点も評価された。

 ほかに、洋式農場の先駆けとなった小岩井農場(岩手県雫石町)の施設など8件の建造物も重文に答申された。近く答申通り告示され、建造物の重文は2465件(うち国宝223件)になる。




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