京都三大奇祭に数えられる「鞍馬の火祭」が22日夜、京都市左京区鞍馬本町の由岐神社一帯で行われた。たいまつから降り注ぐ火の粉が、山あいの集落の夜空を焦がした。
午後6時、「神事(じんじ)にまいらっしゃれ」という掛け声を合図に、家々のかがり火に火がともされた。その後、小さなたいまつを持った子どもたちが「サイレヤ、サイリョウ」の掛け声とともに集落内を練り歩いた。さらに大人たちも重さ100キロにもなる大たいまつを担いで加わった。
午後8時40分、鞍馬寺山門前では、約20本の大たいまつが並び、祭りの熱気は頂点に達した。一帯には男たちの掛け声とともに、たいまつが燃えるパチパチという音が響き渡った。集まった見物客8千人(京都府警発表)は、炎の熱さや担ぎ手の迫力に圧倒されていた。