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能面ずらり 京都・福知山で展示

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自身が制作した能面を説明する堀さん(市佐藤太清記念美術館)



京都府福知山市西在住の能面師堀安右衞門さん(85)の展覧会が、同市岡ノの市佐藤太清記念美術館で開かれている。通常では見ることができない貴重な能面の写しなど171点を展示。女性や翁、般若などが並び、能の幽玄の美をたたえている。

 堀さんは同市出身で能の謡曲を習ううちに、1950年代から能面の修理に携わるようになり、京都市内の能面師に師事しながら地元で制作を続けた。能面に関する著作や作品の写真集が出版され、長年の文化財保護が評価されて文化庁長官賞も受賞した。

 展覧会は市内では初めてで、室町時代や江戸時代に作られた国の重要文化財などの写しを展示。熊本藩主だった細川家や能楽師の観世宗家などに伝わり、修理の際に特別に写しを許された。

 能の演目「道成寺」に使われる赤般若の面は恐ろしさの中にも悲しみを感じさせる。かれんな若い女性を表現した「小面(こおもて)」やシカの角の生えた「一角仙人」、武士の姿の「景清」など、さまざまな面を見ることができる。

 堀さんは「能面の制作は昔の色を出し、人の顔にぴったりと合うように作るのに苦労する奥深い世界。日本の文化を多くの人に見てもらえれば」と話す。要入館料。11日23日まで。




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