(中央社)日本統治時代の公学校を前身とする屏東市中正小学校の卒業生が、母校のために何かしようと42年ぶりに同窓会を開き、長年放置されて古びれている日本式校長宿舎の改修費用を集める募金活動を行う。
同窓会の発起人は、同小第30回卒業生の陳本康さん(53)。屏東県政府が開催したグルメのイベントで肉まんなどを販売していたところ、偶然当時の同級生に再会し、同窓会の開催を決めた。そこで、出会った同級生との会話の最中、母校のために何かできないかという話になった。
陳さんは、母校が古い歴史を持つ日本式校長宿舎を歴史資料館に改修しようとしているものの、経費が12万台湾元(約40万円)不足していることを知り、募金活動を企画したという。
陳さんと同級生は先月中旬、校長宿舎前で肉まんなどのチャリティー販売を実施。当時の同級生10人余りのほか、現在80歳になるかつての担任教諭も参加した。
同窓会の開催は12月17日。陳さんはチャリティー販売を通じ、音信不通の同級生30人に出席を呼び掛けた。
同校の洪振旭校長は、校長宿舎の改修が完了した後、将来的にはそばに建つ5棟の日本式職員宿舎の改修にも取り掛かりたいと話している。