(中央社)日本統治時代に建てられ、100年以上の歴史を持つ旧台南地方法院(裁判所、台南市)の一般公開が8日、始まる。将来的には司法博物館として利用される予定。
美しいバロック様式の外観を持つこの建物は、1914(大正3)年に竣工。日本統治時代だけでなく、戦後中華民国政府に接収された後も裁判所として使われ続けた。1970年に傾斜などが見つかった西側の塔が取り壊されたものの、1991年に国定古跡に登録されている。
2001年の移転に伴い建物が閉鎖されていたが、2003年に補修に向けた調査が開始。それから約13年の歳月を経て修復作業が完了した。投じられた費用は1億1000万台湾元(約3億6100万円)以上に上っている。
建物の設計は、総督府(現・総統府)、総督官邸(現・台北賓館)などにも関わった森山松之助が担当。森山は日本統治時代の台湾で最も多くの官庁を手がけた人物として知られ、同じ台南市では台南州庁(現・国立台湾文学館)が現存している。