石炭ストーブを搭載したトロッコ列車の運行が8日、京都市右京区と亀岡市を結ぶ嵯峨野観光鉄道で始まった。乗客がレトロなストーブに手をかざして暖まりながら、冬の保津峡の景色を楽しんだ。
5両編成の列車のうちの2両に、高さ約60センチの「だるまストーブ」が置かれ、車内は暖かな空気で包まれた。職員が石炭をくべるためストーブの「窓」を開けると、赤々とした炎が顔をのぞかせた。また車両の上部に取り付けられた煙突からは白い煙が立ち上った。
乗客の山口司さん(66)、敦子さん(62)夫妻=熊本県水俣市=は「車内は寒いかなと思っていたけど、暖かくて良かった」と笑顔を見せた。
同鉄道が2015年、津軽鉄道(青森県五所川原市)を参考に運行を始めた。ストーブ列車は29日まで(14、21日運休)。来年3月にも走行予定。片道大人620円。同小学生310円。