(台北 11日 中央社)国防部(国防省)は11日午前、中国大陸の空母「遼寧」が台湾海峡を航行していると発表した。与党・民進党の立法委員(国会議員)からは「恫喝(どうかつ)だ」などと怒りの声が上がっている。
国防部によると、遼寧は台湾と中国大陸の中間線の西側を北に向けて進んだ。領海への侵犯はなかったが、午前7時に台湾の防空識別圏(ADIZ)内に入ったという。同部では遼寧の動向を把握しているとし、国民に安心するよう呼びかけた。
与党・民進党の羅致政立法委員は立法院(国会)で、「警告と恫喝の意図が濃厚だ。このような行動は台湾海峡や地域の平和と安定に寄与しない」と不快感を表明。また、野党・国民党の幹部は、台湾と中国大陸は膠着(こうちゃく)状態が続き火花が散りやすい状況にあるとし、意思疎通の機会があればと語った。