修理工事が行われている二条城(京都市中京区)の東大手門で、柱を装飾する「錺(かざり)金物」の取り付け作業が17日、報道関係者に公開された。城門では珍しい金箔(きんぱく)を施した金物で、建設当時のきらびやかな姿がよみがえった。
東大手門は1603(慶長8)年の築城後に改築され、1662(寛文2)年に現在の櫓(やぐら)門の姿になった。国の重要文化財に指定され、2014年10月から屋根や大扉、城壁などの修理を行っている。
錺金物は、柱の上下端などに取り付ける銅板の装飾品。修理では約150枚の金物を取り外して金箔と墨による塗装を施し、四弁唐花(しべんからはな)模様が輝く往時の姿を復元した。
二条城事務所によると、城の正門に金箔の金物を使用している例は、姫路城でも確認されているが、全国では極めてまれ。同事務所の後藤玉樹保存整備課長は「二条城は朝廷との儀式、儀礼の場として造られた。その威厳を示すのにふさわしい姿が戻った」と話す。
東大手門の工事は3月に終了し、入場門として同22日から通行できる。
(京都新聞)