(基隆 23日 中央社)台湾海洋大学(基隆市)の研究チームはこれまでに、離島・馬祖の観光名物「青い涙」を作り出す主要発光生物の一つ、海洋性プランクトンの「ヤコウチュウ」の大量人工繁殖に成功した。将来的に展示施設を設置し、一年を通じて青い涙を見られるようにしていくという。
青い涙とは、海面が青色に光輝く幻想的な光景。馬祖で毎年4月から10月にかけて見られ、発光の原因ははっきりと分かっていなかった。台湾海洋大海洋センターの蒋国平主任を中心とする研究チームは謎を解き明かそうと、昨年4月から同現象が出現する海域の水を使って実験を進め、同7月までに、ヤコウチュウが主要発光生物の一つだとする研究結果を発表していた。
蒋主任は、今後は青い涙出現の鍵となる要素を探し出し、観賞に適切な時期を予測するのを目標に研究を続けていくとしている。
蒋主任によれば、青い涙は自然現象のため、発光状況を把握するのは難しく、馬祖の観光発展に影響が出ているという。同大はすでに技術の壁を乗り越え、水量20リットルの場所でヤコウチュウを長期的に養殖することに成功しており、将来的には水量数トン級の水槽での展示も見込めると蒋主任は説明した。