子どもたちの健やかな成長を願って人形を流す、十二単姿のたわわちゃん
桃の節句にあたる3日、素朴な和紙の人形を小川に浮かべ、子どもの健やかな成長を祈る行事「京の流しびな」が京都市左京区の下鴨神社で営まれた。
ひな祭りは、子どもの身代わりとして人形を川や海に流し、その成長を願った習慣が起源とされている。その伝統を今に伝えるため、京人形商工業協同組合が毎年催しており、今年で28回目。
北寄りの風が強く、肌寒さも残る境内で、平安装束に身を包んだ夫婦らが、わらの小舟に乗せた人形を境内の御手洗川にそっと放した。続いて、宮川町の舞妓さんや市内の幼稚園児が人形を流すと、観光客らが一斉にカメラのシャッターを切っていた。
流しびなには、京人形商工業協同組合のキャラクター「鎧(よろい)こうたろう」と、京都タワーのマスコットキャラクター「たわわちゃん」も参加した。
十二単(ひとえ)姿のたわわちゃんが人形を流すと、集まった参拝者から笑いや拍手が巻き起こっていた。