初夏の嵐山で炭焼きのアユを味わう「嵐山・若鮎祭」が9日、京都市右京区の中ノ島公園で開かれた。香ばしい煙が辺り一面に漂う中、来場者たちがほろ苦いアユ独特の香味を堪能した。
保津川のアユ漁解禁を前に、嵐山保勝会が毎年開いており、33回目。奥嵯峨の山の麓で養殖されたアユ千匹が、事前に試食を申し込んだ人たちに1匹ずつ無料で振る舞われた。
地元の料亭や旅館の板前が、生けすからアユを網ですくいあげて手際良く串打ちし、備長炭で次々と焼き上げた。府内外から訪れた人たちは、桂川や嵐山の景色を楽しみながら、焼きたてのアユにかぶりついた。
友人4人と初めて訪れた近くの主婦山内慶子さん(48)は「焼き具合も塩加減もばっちりで、おいしく味わえました」と話した。