京都府教委は23日、いずれもわいせつな行為を行ったという教職員の懲戒処分4件(4人)を発表した。
このうち2人は教え子の女子中学生に対するもので、裸の写真をスマートフォンで送信させるなどしており、「教育公務員の信用を著しく失墜させた」などとして懲戒免職にした。これで府教委が平成28年度中に懲戒処分とした教職員は計10人となったが、うち8人がわいせつがらみという異常事態に。府教委は「市町教委と連携して綱紀粛正を徹底していく」としており、強い姿勢で対処する構えだ。
府教委によると、この日処分対象になった4件のうち、中学校の30代の男性教諭と20代の男性講師は、教え子の女子生徒側も好意を寄せていたのに乗じ、学校内で体を触ったほか、裸の画像をスマホなどで送らせた。2人とも「欲望を抑えることができなかった」などと話しているという。
特に30代の男性教諭は、下着の画像から上半身裸のものなど、昨年9月から今年1月まで十数回にわたり画像や動画を送信させたとされる。女子生徒のメールを見た親が昨年12月に学校に届け出て発覚。学校側の調査に対し、教諭は当初は否定していたが今年1月に認めた。だが、学校側の調査を受けている最中も、女子生徒に画像を送信させていたという。
2人のほか、特別支援学校の男性教諭(59)は今年1月、府北部の旅館で、露天風呂に入浴中の女性2人をビデオカメラで撮影したとして停職6カ月。中学校の男性教頭(53)は昨年4月、歓送迎会帰りのタクシー内で20代の女性教員の太ももなどを触ったとして、減給10分の1(1カ月)の処分とした。
今回の4件で、今年度に府教委が行った教職員関係の懲戒処分は10人。このうち8人がわいせつ事案で、府教委は「わいせつのケースが多すぎる。教諭の生徒との距離感、モラルに問題がある。生徒も含めて全体の指導も考えた方がいい」として、来年度当初の会議などの場で指導を徹底していく考えだという。