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二条城石垣、立体データ初調査へ 京都市、修繕活用

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京都市は二条城(中京区)で新年度から、初めてとなる石垣の本格的な基礎調査に取り組む。昨年4月の熊本地震で熊本城の石垣が崩れて修復に困難をきたしていることを踏まえ、写真やレーダー照射によって立体的データを集めて問題のある部分を明らかにし、修繕計画づくりに生かす。
 
二条城は、江戸幕府初代将軍の徳川家康が1603(慶長8)年に築城し、1626(寛永3)年に3代将軍家光がほぼ現在の姿に整えた。石垣は、江戸期の地震後に大規模に直した記録があるが、京都市が管理するようになった1939(昭和14)年以降、本格的な調査をしておらず、崩落した部分の修復で対応しているという。

 調査する石垣は、主に外堀(外周1・8キロ)と、本丸御殿を囲う内堀(同400メートル)。戦国期から安土桃山時代の名残を残す手法で自然石のまま積む「野面積み」、江戸期に多用された工法で切った石を隙間なく積み上げた「切込ハギ」が見られるが、どの場所にどういった手法が用いられているかが不明だ。

 このため、表面だけでなく、幅や高さ、奥行きを含めた立体的なデータを集めて詳細をつかむ。専門家の知見も得て、ゆがみを含め問題ある部分を把握する。

 市は、石垣の調査費用として新年度当初予算案に1700万円を計上した。元離宮二条城事務所は「文化財の基礎データを得るとともに、後世へ適切に伝え残していくための長期的な修繕計画につなげたい」としている。


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