(台北 13日 中央社)人気キャラクター「ハローキティ」をテーマにした遊園地やホテルの共同開発契約の解除を巡り、サンリオが台湾企業に未払いの契約金の支払いを求めた訴訟で、最高法院(最高裁)は13日、台湾高等法院(高裁)の見解を支持し、台湾企業に未払いの契約金約5425万台湾元(約1億9700万円)の支払いを命じた。
サンリオは2008年6月、中部・雲林県のテーマパーク「剣湖山世界」とハローキティの遊園地やホテルを共同で建設、運営する契約を締結。契約金8400万元(約3億600万円)は5回に分けて剣湖山から支払われることになっていた。だが、サンリオによれば、剣湖山は第3期の一部を支払った後、2010年11月に契約解除を書面でサンリオに通達。開発停止を理由に残りの契約金の支払いを拒否したという。サンリオ側に契約違反はなく、剣湖山の契約解除は無効だとして、未払いの契約金約5425万元を請求した。
一方、剣湖山は契約時には2008~2009年の世界的金融危機を予見できなかった上に、契約から2年が経過しても共同事業の各項目で合意が得られず、事業が完了できないのは明白だったと説明。そのために契約を解除したとし、残りの契約金を支払う必要はないと主張した。
台湾高裁は、剣湖山からは契約の履行が金融危機の影響を受けたという証明がなされていないのに加え、景気や経済的要素が共同事業に影響を与えるか事前に予測できなかったとは言えないと指摘し、剣湖山の主張をはねつけた。
剣湖山がサンリオに支払う金額は利子を含めると少なくとも6700万元(約2億4400万円)に上る。