祇園祭の「休み山」鷹山(京都市中京区三条通室町西入ル)が後祭宵山の23日夜、山鉾巡行日の晴天を祈る囃子(はやし)演奏「日和神楽」を、復興に取り組んで以降、初めて行う。本来は山鉾町と四条御旅所(下京区四条通寺町東入ル)を往復する日和神楽だが、鷹山は地元町内のみを移動式屋台で巡り、囃子を奏でる。
鷹山は1826年に懸装品(けそうひん)を傷めて以降、巡行に参加していないが、休み山となって200年となる2026年までの早期の復帰を目指している。14年に囃子方が復活して以降、宵山期間は三条通室町西入ルの呉服会社前で演奏してきた。
日和神楽は前祭と後祭巡行の前夜に晴天を祈願して行う。後祭では囃子のある南北の観音山や大船鉾が実施している。
巡行への復帰を見越して製作していた、鉦(かね)をつり下げて移動演奏できる屋台が完成し、地元町内を演奏しながら練り歩くことにした。
23日午後9時半から約1時間にわたり、三条通の烏丸-西洞院間約300メートルを往復する。途中、ご神体人形を飾る室町西入ルの町家や烏丸西入ルのカフェの前などで約5分ずつ演奏する。
鷹山保存会の山田純司理事長(63)は「鷹山を知ってもらうとともに、後祭を少しでも盛り上げることになればうれしい」と話している。