祇園祭・前祭(さきまつり)は15日、宵々山を迎えた。山鉾が立つ京都市中心部では、夜に烏丸通と四条通が歩行者用道路(歩行者天国)となって露店も出た上に、3連休初日とあって、大勢の見物客が詰めかけ、熱気があふれた。
市内は午後8時になっても気温は30度を上回る蒸し暑さだったが、山鉾を照らす駒形提灯(ちょうちん)や「コンチキチン」の祇園囃子(ばやし)の音色に誘われるように人波が押し寄せた。四方に鉾が立つ四条室町周辺は人で埋め尽くされ、狭い室町通や錦小路通に入ると身動きが取れないほど混み合った。
そんな中でも、厄よけちまきを売る子どもの「常は出ません、今明晩限り」の掛け声を聞いたり、会所に飾られた豪華な懸装品を見たりして祭りの風情を楽しんでいた。同日の人出は昨年より4万人少ない19万人(午後11時、京都府警調べ)だった。16日の宵山でも歩行者天国が実施される。