(台北 4日 中央社)130年の歴史を持つ国定古跡・北門を中心に据える北門広場の整備工事が終了、台北市政府は3日に供用開始を祝う式典を行った。約2400平方メートルだった緑地は約3倍に拡大。周辺には、旧台湾総督府鉄道部庁舎など日本統治時代の建物が多く残っており、歴史の息吹を感じられる憩いの場になる。
式であいさつに臨んだ柯文哲市長は、近代台湾の歩みを見届けてきた北門は、台北の新しいランドマークになると喜びを語った。
北門は清の時代の1884年に台北府城の正門(承恩門)として建設されたもの。5カ所設けられた門のうち、当時の原形をとどめている唯一の門でもある。1983年に国定古跡に指定されたが、上方を高架道路(忠孝橋につながる取り付け道路)で覆われ、周辺を複雑な多叉路に囲まれていたため、存在感は薄かった。
同市は昨年2月に高架道路を撤去、周辺の環境整備を進めていた。
北門の今昔をもっとよく知ってもらおうと、同市工務局は7月28日から、台北駅1階ギャラリーで北門の写真展を開催している。道路下にあった時代や道路を撤去した後の様子などの変遷を振り返ることができる。同展の開催は8月27日まで。