人形が舞う中、斎串を奪い合う氏子たち
京都市左京区の下鴨神社で6日夜、立秋前夜の伝統行事「夏越(なごし)神事」が営まれた。御手洗(みたらし)池に立てられた50本の斎串(いぐし)を上半身裸の男たちが奪い合い、無病息災を願った。
斎串は厄よけや開運の御利益があるとされ、矢のような形をしていることから「矢取り神事」とも呼ばれている。
蒸し暑さの残る午後7時すぎ、本殿で神事を終えた神職と氏子が池のほとりに集まった。罪やけがれを移した大量の紙の人形(ひとがた)が池に投じられるのと同時に、約50人の氏子が一斉に池の中になだれ込み、水しぶきを上げながら斎串を取り合った。