観光客増加による京都市バスの車内混雑を緩和するため、市交通局は2018年3月から、市バス一日乗車券を現行の500円から600円に値上げすることを25日までに決めた。市バスから地下鉄へ乗客を誘導するため、市バスと地下鉄を利用できる一日乗車券は1200円から900円に値下げする。
今回の両乗車券の価格改定により、市バスと地下鉄合わせて年間2億3千万円~4億2千万円の増収を見込む。増収を生かして、市民が主に利用する磁気式プリペイドカード「トラフィカ京カード」の乗り継ぎ割引を拡充する方針という。
市バス一日乗車券は15年度で614万枚と、市バス・地下鉄一日乗車券の12倍以上の購入があった。一方で、利用者の3割は市民というデータもあり、「市民の負担増を、トラフィカ京カードの乗り継ぎ割引の拡充で和らげたい」(交通局)としている。
具体的には、市バスと市バスを乗り継ぐ場合の割引額を現行の90円引きから120円引き、市バスと地下鉄の場合は60円引きから120円引きにする。
市は、6月以降の有識者懇話会の議論を踏まえて、今回の価格改定を決めた。