京都迎賓館(京都市上京区)で21日、通年の一般公開が始まった。京都の匠(たくみ)の技が詰まった室内の調度品や、優雅な和風庭園などが訪れた人たちを魅了した。
これまで公開は年1回、約10日間だったが、観光振興の一環で政府が公開期間を拡大することにした。今年のゴールデンウイーク期間中に行った試験公開では連日、入館者が定員の1500~2千人に達する人気だった。
この日は午前10時の開館と同時に約30人が門をくぐり、手荷物検査を受けた後、千円の入場券を買って館内をめぐった。無料だった試験公開と比べて人出はまばらだったが、つづれ織を壁面にあしらった「夕映(ゆうばえ)の間」や、夕食会が行われる「藤の間」などを参観者らがゆったりと見て回った。
大阪府寝屋川市の高木博さん(87)は「扉には截金(きりかね)細工が施されていて、日本の伝統技術の素晴らしさを感じた。庭もきれいでまた違う季節にも訪れてみたい」と話していた。
京都迎賓館のホームページからの事前申し込みと、先着順の当日受け付けがある。