(台北 11日 中央社)「シェフ界の台湾の星」と呼ばれるアンドレ・チャン(江振誠)氏は10日、自身が手掛けるシンガポールの仏料理店「レストラン・アンドレ」の営業を来年2月14日に終了すると発表した。その後は故郷の台湾に戻り、経験と知識を若者に伝承することに力を注ぐとしている。
同店はレストランの格付け本「ミシュランガイド」の2016年シンガポール版で、二つ星を獲得したほか、世界の専門家が評価する「アジアのベストレストラン50」で2015年以来3年連続で5位以内に入っている。チャン氏は2014年末にはビストロノミー「RAW」を台北市内にオープン。同店も高い評価を得ている。
チャン氏はレストラン・アンドレの閉店を同店の公式ホームページ上で発表。獲得した二つ星の返上を希望し、同店の2018年版ミシュランガイドへの非掲載をミシュラン側に申し入れたことを明らかにした。また、RAWについても、刊行が予定されている台湾版に掲載しないよう要請したという。
チャン氏は、「レストラン・アンドレの栄光が世界の食通にとって懐かしい思い出になるとはいえ、後悔はない」とコメントしている。