(自分たちで作ったラーメンを食べるイスラム教徒の学生たち)
日本を訪れる外国人観光客に人気のラーメンを、自分で作って楽しめる体験施設「ラーメンファクトリー」が14日、京都市東山区の東福寺近くにオープンする。材料となる食材はイスラム教徒のハラール食に対応したものを使い、お祈りを行う祈祷室も併設した。このほどイスラム教徒の学生たちを招いたプレオープンの催しが開かれ、参加者は初体験のラーメン作りを楽しんだ。
外国人観光客向けのラーメン店を市内で手掛けるジャパンフードエンターテイメント(左京区)が運営する。設計にはインドネシア出身のイスラム教徒の意見を取り入れ、男女別の仕切りのある祈祷室や、ウドゥー(礼拝前の清浄)のためのシャワールームを設けるなど、ムスリムフレンドリーな施設を目指した。スープに使う鶏ガラや焼豚の代わりに用いる鶏肉のほか、みそ、しょう油など全てハラール認証を受けた食材を使用している。現在、京都ハラール評議会にレストラン・店舗認証の申請を行っている。
ラーメン作り体験では、小麦粉をこねて麺を作るところから行う。塩、しょう油、みその中から好きな味のスープを選び、麺をゆで、ゆで卵やネギなどの具材をトッピングして参加者が自分好みの1杯を仕上げる。各工程を写真で紹介したマニュアルを用意し、英語や中国語に対応したスタッフがサポートする。
参加したマレーシア出身の京都大大学院2年パン・スィウ・ティンさん(26)は「ラーメンはマレーシアでも時々食べるけど、日本の方がおいしい。麺をこねるのが大変でしたが、おいしくできてうれしい」と話した。
同社の宮澤心代表取締役(33)は「海外から日本を訪れる観光客には食事を楽しみにし
ている人も多い。今後ますます増えていくだろうムスリムの方も含め、世界中の人にラーメンを楽しんでもらいたい」と話している。
ラーメン作り体験は1人2500円~。全36席、団体客の受け入れも可能。問い合わせはラーメンファクトリー075(741)7104。